コラム

(21) Climate change - What can we do

 マーティ・キーナート


2019年9月、世界で一番の資産家とされるAmazon社のCEOジェフ・ベソス氏は地球の環境保全のために約1兆円の寄附をすると発表しました。

残念ながら米国のトランプ大統領は、地球温暖化の話は中国の作り話だといって憚りません。が、幸いにも世界の常識ある知識人たちはそれが人類にとって迫り来る本当の脅威であるという事を認識しています。


記者会見で、ジェフ・ベソス氏は” The Bezos Earth Fund”という新しいチャリティ基金を始めると語りました。「地球にとってこの気象変化は最大の脅威である。私は従来の対策のより一層の強化を図るとともに、この地球温暖化によるすさまじい影響に立ち向かえる新しい方法を探求する手助けをしたい」と述べました。


もちろん1兆円という額は、世界一の資産家の14兆円を超える資産のほんの少しの額といえばその通りです。彼は従業員からさえも、なぜもっと早くに環境保全運動に動いてなかったのかという批判も受けています。

これらの重圧もあってか、ベソス氏はAmazon社が2040年までに二酸化炭素(CO2)排出禁止という目標を達成する手段の1つとして、配達用の電気自動車(EV) 10万台を導入すると発表しました。2021年初めから段階的に運用を開始する計画でRivian社と開発を進めています。パリ協定で定められた2050年までにCO2の実質排出量ゼロ目標に対し、それより10年早い2040年に目標達成を目指す「Climate Pledge」を掲げ動いています。


このような大胆かつ確かな試みは、G7諸国の中で唯一未だに石炭の工場を国内外に持つ日本と比べるとかなりの開きがあります。もし我々が本気で環境変化に立ち向かおうとするならば、化石燃料から一刻も早く転換することが重要です。


世界の誰もがベソス氏のような金額を環境保全のために投じることはできないでしょう。しかしながら、我々は小さなことから始めることはできます。例えば、バイクや自動車に乗らずに自転車や歩くこと、環境保護のために少額の寄附を行うことなどです。

下記のサイトは、私が調査して良さそうだと思った基金の一部で、最初のものに私も少額の寄附を行いました。よければチェックして見てはいかがでしょうか。

地球温暖化は、決して中国の作り話ではないからです。



The Natural Resources Defense Councilhttps://www.nrdc.org

地球の自然資源を守る運動の会


The Environmental Defense Fundhttps://www.edf.org

環境変化にたちむかい人類の健康を守る運動の会


The Nature Conservancyhttps://www.nature.org/en-us/

科学的に大地と水を守り保護するための研究を支援する会



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マーティ・キーナート

<プロフィール>

アメリカ ロサンゼルス生。1968年スタンフォード大学卒。1969年慶応大学日本語コース修了。以来滞日40余年、一貫して日米を通じたスポーツビジネスに身をおく。2004年「東北楽天ゴールデンイーグルス」の初代ゼネラルマネージャー。仙台大学特命副学長/東北大学特任教授などを歴任。2018年よりプロバスケットボールチーム「仙台89ERS(エイティナイナーズ)」のオーナー代行兼シニアGM就任。   

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