46億年前、ふとした星雲のゆらぎから、太陽系は胎動を始めました。そして絶妙なバランスのもと、水惑星・地球が誕生し、生命が育まれてきました。いま、その地球から、わたしたちは太陽系宇宙に広がる惑星の世界を科学の目で探るようになりました。そんな研究の一端を担う観測施設が福島県飯舘村にある東北大学の惑星圏飯舘観測所です。
 人間がものを識るのに耳と目を必要とするのと同様に、遠く地球から惑星の未知の世界を明かし、謎を解いて行くためには、耳としての電波望遠鏡、目としての光学望遠鏡が重要な装置となります。飯舘観測所には、わが国で唯一の惑星観測専用の大型電波望遠鏡と赤外・可視光学望遠鏡が設置され、最先端の観測研究が続けられています。
 都市からの電波雑音・人工光を避けて人里遠く離れた地に選ばれたこの観測所は、春にはカッコウ、キツツキ、ウグイスの鳴き声になごみ冬には冬将軍と対峙しつつと、たいへん豊かで変化に富んだ自然の中にあります。

森岡 昭
(理学研究科附属惑星プラズマ・大気研究センター)


 

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『まなびの杜』は3月、6月、9月、12月各月月末に発行する予定です。
『まなびの杜』編集委員会委員(五十音順)
伊藤 弘昌 今井 勉 内山 勝 岡野 章一
齋藤 忠夫 田邊 いづみ 仁田 新一
藤井 建人 松原 洋一 山添 康
東北大学広報・情報部広報課
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編集後記

 私は、03年10月より3ヶ月間ポーランドにてかの国の「グローバリゼーション」を実体験するべく研修しました。04年5月1日からは、ご存じのように「旧中欧」や「旧東欧」といわれたポーランドを含む10ヶ国がEUに正式加盟し、これらの国々はいわゆる「欧州」に回帰致しました。
 ポーランドの大学(院)も大きく変革しようとしております。ビジネス系の大学(院)数が増えております。また、多くの教員が他大学(院)等を兼任しており、休日や夜間にも講義が行われます。
 問題は、教育や研究の質でしょう。仙台での研修経験のあるポーランド人の日本文学者によりますと、博士論文の合格要件の一つは従来通り被審査論文が公刊に耐え得ることでした。国立大学(院)では、多くの学生は授業料が無料で、さらに返済義務のない奨学金を受けているとのことですが、進級不可などの場合にはこれらの特典は消失するそうです。私は、グローバリゼーションの中での大学(院)教育と研究のあるべき姿を見たような、清々しい感想を持ちました。

『まなびの杜』編集委員会委員 藤井 建人


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