通り相場は『金研』の正面玄関前の黒松の老木(市民の樹)とその西側に鎮座まします、金研創始者の「本多光太郎」先生の胸像とレリーフ、胸像を優しく雨からも強い陽射しからも守っている手入れの行き届いた木々と、それに続く通りに面した赤松の並木でありましょう。
 ここで紹介したいのは、テニスコートの隣に面した元の生物学教室が残した、植物園跡のうっそうとした老木の庭園です。この小さな庭園の主役である落葉樹は、古く伊達家の屋敷に集められた木々を当時の植物園に移植したようですが、今は研究に疲れた頭を癒してくれる貴重な散策の場所となっています。ここには、ハンス・モーリッシュ教授がウィーンに帰国の前に植えられたfunf Sugi(五本杉)なるモーリッシュの樹も聳えています。
 文字通り5本の寄せ植えであったものが今は2本しか残っておりませんが、歴史の重みを感じながら、緊張の連続に潤いを与えてくれる環境に感謝をしております。それと同時に、貴重な広場を味気ない駐車場にしている我々世代の愚挙に対して、情けない気持ちで一杯です。私はこれを無くす知恵はあるのですが、実現性は困難なようです。しかし、なんとか解決したいものです。

 遠 藤 康 夫(金属材料研究所教授)




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伊藤 弘昌 大滝 精一 国分 正一 坂本 尚夫
田邉いづみ 仁田 新一 長谷川公一 森  勝義
森   啓 渡邊 忠雄
編集後記

 いよいよ21世紀の幕開き。これを契機に編集委員会では本誌をどのように脱皮させて新鮮味を出そうかと知恵をしぼっています。これまでの編集方針を踏襲することには変わりありませんが、東北大学が現在抱えている教育・研究上の諸問題を本誌を通して学内外に広く公開し社会の理解を求めるような企画があってもよいのではないかという意見が出てきています。
 ご存じのように、少子化、国際競争の激化、国家予算の逼迫、情報公開・説明責任など我が国の大学を取り巻く環境はますます厳しさを増しています。このような情勢の下で国立大学の独立行政法人化をめぐる動きが活発になりつつあり、東北大学もこれに適切に対応して行かなければなりません。入学してから卒業するまでの間に、教育を通じて学生に人間としてどれだけの付加価値を付けさせることができたかによって大学の評価が決まることを思いますと、今後本誌で、例えば法人化問題を取り上げる機会をもち、読者の皆様とともに21世紀における東北大学の在り方について真剣に考えることは有意義だと存じます。皆様はどのように思われますか。ご意見をお待ちしています。

(まなびの杜編集委員会副委員長 森 勝義)