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大学構内記念碑紹介

                    

進化する東北大学

昨年暮れ地下鉄東西線が開通し、川内北・南キャンパスには川内駅が、青葉山・北青葉山キャンパスには青葉山駅が設置され、仙台駅からのアクセスが格段に便利になりました。これを機会に川内、青葉山キャンパスの移り変わり、見どころ、散策情報のいくつかを紹介することにしましょう。

1-1.川内キャンパスの骨格の形成

仙台城二の丸跡の川内キャンパスが旧陸軍の軍用地であったこと、戦後米軍に接収され米軍キャンプであったことは、かつては、よく知られたことでした。しかし、教室やサークル室として転用されていた米軍兵舎の痕跡も今は消滅し、震災復興事業の進捗とあいまって、川内キャンパスは大きく様変わりし、そんな過去を知る人も少なくなりました。


川内キャンパスの主な動きを第一表にまとめてみました。1958(昭和33)年、全学の一般教養を担っていた分校が川内北キャンパスへ移転するとともに、植物園が開園し、1961年には(財)半導体研究所(現入試センター)が建設されました。その後、1973年附属図書館の移転完了とともに、文学部、教育学部、法学部、経済学部の川内南キャンパスへの移転が完了し、今日の川内キャンパス(北と南)の骨格が出来上がり、すでに40数年の時を刻んでいます。1958年を境に年表を折り返すと50年前が東北大学創立年となり、川内の時代はすでにそれより長い時代が過ぎ、教養教育と人文社会系の研究・教育に新たな歴史を刻み、総合大学としての磐石の基盤を作り上げてきました。


※画像をクリックすると大きい画像が見られます(別ウィンドウ)。


1-2.三太郎の小径(阿部次郎記念散歩道)-斉藤茂吉歌碑-支倉常長銅像

青葉山キャンパスに向かうバス通りを背に、右手に附属図書館、左手に川内萩ホール、その間を南に走る桜の並木道(中善並木)の入口付近の左側に「三太郎の小径」という小さな案内板があります。人が一人通れるほどの細道を辿って萩ホールの裏手を回りこむようにして行くと、萩ホールの前に広がる広場に出ます。


左手の眼下に仙台市内が広がる頃、斉藤茂吉の歌碑があり、なお進むと、大橋から上ってくるバス道路のT字路(仙台城址入口)にある支倉常長の銅像に行き着きます。その前の歩道には「阿部次郎記念散歩道」という文字が組まれています。それから散歩道は仙台市博物館と植物園の二手に伸びて行きます。


人文社会系学問の「軽視」や「不用」論が話題になる昨今ですが、その対極となる「教養主義」、「人格主義」を唱道し、青春時代の必読書としてベストセラーとなった『三太郎の日記』の著者阿部次郎(1883-1959)は東北帝国大学教授として美学、哲学を講じ、法文学部長としても教育・研究の発展に力を尽くしました。終戦直後に「武力と資本力との背景を恃(たの)まぬ新文化国家建設」は世界に先駆けて日本がと記した阿部でしたが、1944(昭和19)年8月に熊谷岱蔵総長がこの時局にあたり教員に意見を求めたのに対し、「学術の研究」に答えて「現在大学に設置せられある講座及び附属研究設備程度のものは、悉く皆必要なり。一つと雖もこれを廃すべからず。必要なるは更に更にこれを拡張することなり。…理論物理純正数学の如きは現下無用なりとする論者ありときく。この如き浅見が如何に時局にとって有害なるかは…法文学部の任務を無視して政治的行政的経済的組織を如何せんとする。…縮小は国家永遠の計に禍する…」と学長に進言しています。


振り返ってみると附属図書館の貴重な「狩野文庫」は文系学部誕生前に図られていたものですし、文系、理系の壁を越えた研究と教育が本学の実り多い成果を育んできたもので、先人の思いを見つめなおしながら散策をしてはいかがでしょうか。阿部次郎には1959年仙台名誉市民の称号が贈られ、生誕100年を記念して、東北大学と仙台市が設置したのがこの阿部次郎記念散歩道・三太郎の小径(約3km)です。


1-3.中善並木

附属図書館と萩ホールの間に伸びる約300mの桜の並木道には「中善並木」という名がつけられ石碑も建てられています。

中善とは中川善之助の略です。男女平等をもとにした今日の家族法の確立に力を注いだ中川善之助(1897-1975)は1922年東北帝国大学法文学部助教授となり1927年教授、1961年に退官し、学習院大学教授、金沢大学学長を務めました。学生に慕われた名物教師で、「大学生には知性が必要だが、知性だけが人間を作り上げるのではない」として、大学祭での焼き鳥屋「法一亭」のおやじを買って出て、否定的だった大学祭実行委員会を納得させたといいます。そのときの収益金をもとに、他の支援も含めて学生たちが桜の苗木を植えたものです。

 
1-4.光通信発祥の地記念碑

現在の入試センターの建物はかつて西澤潤一名誉教授(元総長、文化勲章受賞、IEEEエジソンメダル賞受賞、仙台名誉市民)が興した財団法人半導体振興会半導体研究所です。この玄関前には西澤名誉教授の功績を称えて、元スタンレー電機社長の手島透氏によって光通信発祥の地の碑(他に片平の電気通信研究所前にもある)が建てられました。(この碑については萩友会HPの大学記念碑で詳しく取り上げますのでそちらをご覧下さい。)

 


(進化する東北大学「2.青葉山東キャンパス編」へ続く)





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