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大学構内記念碑紹介

                    

5.電気工学マイルストーン

 この碑は片平キャンパスの北門を入ってまっすぐ進むと、右手に松や桜の木が植えられた緑地がありますが、その一角に建てられています。IEEEから東北大学に授与されたマイルストーンの銘板(プラーク)のレプリカがはめ込まれています。

 IEEE(アイ・トリプル・イー;米国電気電子学会または電気電子技術者協会)はアメリカ電気学会(AIEE)と無線学会(IRE)が1963年に合併してできた電気・電子・情報・通信の37万人を擁する世界最大の学会です。この学会には西澤潤一名誉教授の名を冠した賞がありこれでも知られています。この学会は、歴史の重要性を認識して、History Committeeを常置委員会として設置し、専門組織としてHistory Center を設立しています。ニュージャージー州スティーブンス工科大学にセンターを置いて歴史研究、資料保存や普及活動行っています。1983 年に"IEEE Milestone Program"が立ち上げられ、産業や社会に多大な貢献を認められた歴史的業績(発表から25年以上が経過していることを原則)を表彰する制度で、日本では初めて東北大学が1995年に「電気工学の一理塚 指向性短波長アンテナ」(銘板45 × 30 × 3 cm、9 kg)を授与されました。銘版は東北大学記念資料館に保存され、レプリカが3点作られ、電気通信研究所と工学研究科に各1点、残りの一つがこの記念碑にはめ込まれました。

 指向性短波長アンテナといえば八木秀次先生、宇田新太郎先生による八木宇田アンテナの研究であり、それに対して与えられたものです。1995年ごろはまだ世界で21件程度の授与でしたが、近年では120~130に達し、日本でも24件が授与されています。日本の技術力が伺えます。

 ところで、八木先生らの研究は戦前に行われたもので、齋藤報恩会から4万円を超える研究費の支援が大きな助けになりました。戦前の電気工学といえばいわゆる「強電工学」が主流で、通信のような「弱電工学」を手がける研究者は東北大学にしかいないと言っても良いくらいの時代でした。にもかかわらず、電気学会雑誌には弱電工学の難解な式で埋められた論文の投稿が多数あり、「強電工学」の研究者たちから絶えず苦情が出されたということもありました。八木宇田アンテナ(1926年八木先生の名で特許、1928年二人の連名で論文発表)の日本での評価はあまりなされず、戦時中、南方戦線でイギリス軍の無線機の一部にYAGIの文字があったことから実用的価値が日本でも認識されたといいます。(八木先生の話は青葉山の銅像でお話しする予定にしています。)


碑文
           ELECTRICAL ENGINEERING MILESTONE
            DIRECTIVE SHORT-WAVE ANTENNA
IN THESE LABORATORIES BEGINNING IN 1924,PROFESSOR HIDETSUGU YAGI AND
HIS ASSISTANT, SHINTARO UDA, DESIGNED AND CONSTRUCTED A SENSITIVE AND
HIGHLY-DIRECTIONAL ANTENNA  USING  CLOSELY-COUPLED   PARASITIC
ELEMENTS. THE ANTENNA WHICH IS EFFECTIVE IN THE HIGHER-FREQUENCY
RANGES HAS BEEN IMPORTANT FOR RADAR, TELEVISION, AND AMATEUR RADIO.
JUNE 1995
INSTITUTE OF ELECTRICAL AND ELECTRONICS ENGENEERS


             電気工学のマイルストーン
              指向性短波長アンテナ
 1924年に開始された八木秀次教授と助手の宇田新太郎の研究は、導体を平行に配列し、
鋭敏で指向性の高いアンテナを設計して組み立てた。このアンテナは高周波領域に効果が
あり、レーダーやテレビ、アマチュア無線などに重要な役割を果たしてきた。
 1995年6月
 IEEE






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