地球を守るため、行動規範を見直そう
Message from OB

OBからのメッセージ
私の中の「東北大」


菊山 紀彦=文

 人工衛星で宇宙から地球を観測すると、地球の環境が恐ろしい早さで破壊されていることがわかります。
 南極の上空には、南極大陸の2倍の面積のオゾンホールが生じています。熱帯雨林の破壊も急速に進んでいます。アマゾン川の流域では、北海道に相当する面積の森が七年間で伐られてしまいました。世界全体では日本の国土の3分の1に相当する面積の森林が毎年、毎年消滅しています。
 地球規模での砂漠化も深刻です。世界の陸地の3分の1がすでに砂漠化していて、砂漠は年々拡大を続けています。

 現代の文明は科学と技術を利用してめざましい繁栄を誇っています。空を飛び、月にも行き、国際宇宙ステーションには宇宙飛行士が常駐しています。その一方、この繁栄を支えるため大量の資源が使われ、それに伴って多くの廃棄物が出されています。アポロ11号が月に着陸した36年前、地球の人口は30億でしたが、今では63億になっています。爆発的な人口の増加と、生活の質の向上が地球環境にますます負担をかけています。このままの状況が続けば、地球はそう遠くない将来に、ゴミだらけの砂漠の星となってしまいます。
 「殺してはならない」、「盗んではならない」、と旧約聖書の『十戒』に書かれています。これは人類が文明を築いて以来の普遍的な行動規範です。
 日本を含めた先進諸国では食料、鉱物資源、エネルギー資源、木材資源など多くの資源を国外から輸入し、それらの資源によって豊かで快適な生活が維持されています。石油も森の木も、持ち主に正当な対価を払って購入されていますから、「盗んではならない」という行動規範には反していません。
 地球環境に対する文明の負荷が限界にまで高まった現在は、「盗んではならない」という行動規範に従うだけでは、地球をゴミだらけの砂漠の星にすることを食い止めることはできません。
 「お金を払っても、地球に良くないことはしてはならない」、を人類すべての新しい行動規範にすることが、未来への扉を開く鍵になると思います。


きくやま としひこ

1940年生まれ
東北大学大学院工学研究科
金属材料工学 修士課程修了
「宇宙アカデミー きくやま」 代表



戦後60年をむかえた今年は、「学徒出陣」「学徒動員」を通して、この戦争が本学の学生たちに何をもたらし、どう受け止めたのかを当館所蔵資料をもとに迫りたいと思います。
開催日:
平成17年11月1日(火)〜平成18年2月24日(金)10:00〜16:00 11月3日(祝)、5日(土)は開館、 その他 の土・日・祝日は休館日です。
会 場:東北大学史料館 2階展示室 入場無料
仙台市青葉区片平2-1-2 東北大学片平キャンパス
問合わせ先:東北大学史料館
TEL: 022-217-5040
http://www.archives.tohoku.ac.jp/
日 時:平成18年2月10日(金) 午後1時から
場 所:日経ホール(東京都千代田区大手町)
主 催:東北大学・日本経済新聞社
共 催:東北大学21世紀COEプログラム
「社会階層と不平等」研究教育拠点(佐藤嘉倫)
「男女共同参画社会の法と政策」
研究教育拠点(辻村みよ子)

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