大橋をわたり、扇坂から青葉山東北大学工学部キャンパスに上って来られると、正面に大学らしからぬ洒落たデザインの七階建ての建物が見られます。屋上にはカリヨンがあり青葉山一帯に朝・昼・夕に、「荒城の月」、「学生歌“青葉もゆるこのみちのく”」、そのほかクラシックなどの調べを流しています。
 青葉記念会館は旧仙台高等工業専門学校(SKK)と東北大学工学部の同窓会館として、卒業生、教職員、民間からの寄付をもとに10年以上前に建てられました。1階にはSKKの思い出の品々、広々としたラウンジ、研修室、会議室、セミナー室、茶室を持った7階の和室、ツインとシングルの宿泊施設などがあります。3階にはレストラン四季彩、八名程度の個室も備え、11時より14時の昼食時には一般の皆様方もご利用できます。
 屋上からの四季の景色は素晴らしく、竜の口渓谷を南に、東に仙台市街、さらに太平洋、金華山、北に泉ヶ岳、船形山、西に太白山、蔵王連峰が見晴らせます。

工学研究科 井口 泰孝

 

 

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(片平、川内、 青葉山、星陵、雨宮)の守衛室、附属図書館、総合学術博物館、理学研究科附属 植物園、病院(医病・歯病)の待合室などで手に入れることができますので、ご利用ください。
無断転載を禁じます。
『まなびの杜』は3月、6月、9月、12月各月月末に発行する予定です。
『まなびの杜』編集委員会委員(五十音順)
伊藤 弘昌 榎本 武美 大隅 典子 岡野章一
梶谷 剛 行場 次朗 齋藤 忠夫 
佐藤 秀夫 田邊 いづみ  仁田 新一
東北大学総務部広報課
田島 正幸 目黒 尚美
『まなびの杜』に対するご意見等は、手紙、ファクシミリ、電子メールでお寄せください。
〒980-8577宮城県仙台市青葉区片平2-1-1
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TEL 022-217-4817 FAX 022-217-4818 
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編集後記

 先日、雪舟展を見てきました。墨絵とは思えないゴージャスな絵画ばかりで驚きました。多くの作品はモノクロのはずなのに、描かれた岩や木々、鳥の羽などにどうしても鮮やかな色が見えてしまいます。それだけでなく、静止画には存在しないはずの風の感触や匂い、水や草の動きと音、動物たちの息づかいまで喚起されてきます。
 私の専門は視覚心理学ですが、視覚や聴覚、触覚などの感覚体験(モダリティ)は大脳皮質のそれぞれ個別の領野の働きによって生じることが知られています。最近は、視覚の中でも、形や色、動きや空間位置などの情報は、モジュールと呼ばれる脳内の特別のユニットで独立に処理されることがわかっています。
 良い芸術作品は簡単に国境を越えることができるといわれますが、雪舟の絵は、脳内の情報処理の観点からいっても、まさにマルチモダリティ体験やインターモジュール感覚を軽々と実現しています。これらは、今日のITやマルチメディア技術が目標としているところでもあり、雪舟の先駆性には感嘆してしまいます。
 雪舟の代表的作品のほとんどが、明に留学した48歳以降のものであることも、高齢化社会に生きる研究者にとって大きな励ましとなります。

「まなびの杜」編集委員会委員 行場次朗

 


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