岩手県遠野市にあるセンター附属の遠野地震観測所。建物の裏山には全長50mの観測用トンネルが設置されている。
森に囲まれてたたずむ 地震・噴火予知研究観測センター

青葉山キャンパス

理学研究科付属
地震・噴火予知研究観測センター

TEL 022(225)1950
http://www.aob.geohys.tohoku.ac.jp


 工学部からケヤキ並木に沿って天守台に向かって進むと、理学部の植物園にさしかかります。そのすぐ手前の小さな門を100mほど入ると、龍ノ口渓谷にさえぎられた小さな台地に、地震・噴火予知研究観測センターはあります。ここは青葉山キャンパスの南端に位置し、渓谷と森に囲まれた静かな場所です。市街地の中にあっても人工的な振動雑音が比較的小さいという理由で、昭和42年に八木山(現在の国際交流会館分館の場所)からこの青葉山に移転してきました。  大地のかすかな鼓動を検出するには、人工的な振動のほか、雨や風による雑音が障害になります。それを避けるため、研究棟の地下45mには全長126mの観測壕(トンネル)が掘られ、地震計や傾斜計などが設置されています。センターではこのほかに、東北地方一円に60点以上の観測点を設置しています。そこで検知された地震などのすべての信号は、電話網や衛星通信を経由してリアルタイムにセンターに集められます。これらのデータは、地震や火山噴火予知の研究に利用されるばかりでなく、一部は気象台にも分岐され、東北地方の地震や火山活動の監視観測にも役立っています。
 また、センターは、諸外国の研究機関と協力して、地震や噴火活動の海外調査にも積極的に参加し、国際的にも活躍しています。最近では、トルコの大地震の余震活動やニイラゴンゴ火山(アフリカ)の噴火活動の観測調査、インド洋や太平洋の海底諸観測などに従事してきました。    

浜口博之(地震・噴火予知研究観測センター教授)



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●「まなびの杜」をご希望の方は各キャンパス(片平、川内、青葉山、星陵、雨宮)の守衛室、附属図書館、総合学術博物館、理学研究科附属植物園、病院(医病・歯病)の待合室などで手に入れることができますので、ご利用ください。
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●「まなびの杜」は3月、6月、9月、12月各月月末に発行する予定です。
●『まなびの杜』編集委員会委員(五十音順)
伊藤 弘昌 榎本 武美 大隅 典子 大滝 精一 行場 次朗
齋藤 忠夫 田邊 いづみ 仁田 新一 森   啓  渡邊 忠雄

編集後記

 今年も、東北大学から学外に向けての情報発信の一環として、オープンキャンパスが開催されました。私が所属するのは小さな学部ですが、それでも約1000人の参加者が訪れ、学部の講義、行事や研究の紹介を聞き、熱心に展示を見学されてる姿が見られました。多くの参加された人たちの興味の中心は、大学ではどのような研究が行われているのかということでした。見学後の感想は、イメージしていた大学の姿と実際の大学とが大きく異なっていたというもので、予想していた以上に幅の広い研究が行われていることに驚いていました。大学から学外の人々への情報発信の大切さを痛感するとともに、改めて『まなびの杜』の担う役割の大きさを認識した次第です。
 この『まなびの杜』は、学外の皆様方に向けて東北大学を知っていただこうと、いろいろな角度から東北大学を紹介してまいりましたが、多くの皆様がイメージしていることと実態が大きく異なることが多々あることと思います。取り上げて欲しいことなどがありましたら、ぜひご連絡ください。皆様のご意見をお待ちしております。

『まなびの杜』編集委員会委員  榎本 武美


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