東北大学基金グローバル萩海外留学奨励賞

自信をもって日本の働き方改革を推進していこうと決意

スイス連邦工科ローザンヌ校(EPFL)での留学を通し、私は脳科学の専門性を伸ばし、世界中の人と自信をもって勝負し合えるようになりました。留学前は、脳科学の知識は座学から得られたもののみであり、英語も十分に話せなかったために海外の人に対して無意識に壁を感じて海外で働く自信を持てずにいました。しかしEPFLでは、授業に加えて研究プロジェクトを行うことでより専門的で実践的なレベルにまで知識を深められましたし、英語での思考と議論の練習や研究の技術を養うことができました。世界各国の研究者からの密な指導を受けながらの研究は非常に刺激的で、かつ英語の自信がついて様々なバックグラウンドをもつ友人に囲まれたことで、人種や国籍、見た目に対する精神的な障壁がなくなり、その人本人を見つめられるようになりました。

留学前には、どのように将来自分の目指す「人々が幸せを実感できる社会」を目指そうか具体化できていませんでした。しかしその研究室での生活や社会人の方々との議論を通し、スイスと比較して明らかになる日本の働く環境や意識の違いに課題意識をもつようになり、将来は日本の働く環境の改善に携わろうと決めることができました。日本と大きく異なる現状を実際に見ることができたからこそ、自信をもって日本の働き方改革を推進していこうと決意することができました。

この私の留学の目的は、脳科学の授業を取りながら研究に携わり、脳科学の学びを深めると同時に、国連の働きへの理解を深め、多様な文化や価値観に触れていくことでした。研究室では、「長期恐怖記憶消滅後の思い出しにおける脳神経活性の解析」というプロジェクトを半年間行ってきました。このプロジェクトにおいて、脳科学のこれまでの学習を研究という形で応用させる経験を積み、脳科学研究についての理解を深めることができました。研究手法自体だけでなくその研究の意義も魅力的なものでしたし、ディスカッションで語学力にも自信をつけることができました。

国連には何度も赴き、自然災害の国際的な防災対策や公衆衛生の学会などに参加しました。それにより国連の動きや世界各国での取り組みを知ることができ、自分も将来は世界各国を舞台とする人間になりたいと考えるようになりました。また、それらのセミナーやスイスで働く日本人の方々とも多くお会いしたことで、将来自分の進みたい道をより明確にすることができ、かつ多言語を話せたりビジネスコンテストで賞を取ったりする学生に多く会うことで、同世代から様々な刺激を受けることができました。

今後は、公衆衛生や精神衛生の専門を磨いてから、日本において職場のストレスや介護などに伴う精神的課題に関して民間や行政の側の両方の立場から携わっていきたいと考えています。また、高齢化は今後世界中で問題となることから、日本で培った能力を海外にも活かしていく人材になりたいと考えています。

留学生活では本当に様々な体験をしましたが、それらすべてを自分の成長につなげられるように、これからも一日一日を大切に過ごしていきたいと思います。                 

留学先:スイス連邦工科大学ローザンヌ校(国名:スイス連邦)
理学部4年 佐藤 菜々