私がこの留学で取り組んだことは主に以下の4つでした。
まず1つ目は、前期に取り組んだ経済の授業でした。初めての英語での専門の授業でありリスニングや専門用語の理解において苦労する部分がありました。毎日電子辞書をもっていき、常に横に置いて授業に臨んでいました。授業の中には、「EU経済の変遷」といったヨーロッパ、EU最大の経済大国のドイツでこそ受講できる授業や「IFRS」といった初めから英語で学ぶ必要がある授業などがあり、現地で意味があるものが多かったと思います。正直なところ、テスト前などは勉強が非常に大変でしたが、自分が受講すると決めた授業に関してすべての単位が取れたことは自信につながったと思います。
2つ目は、プログラミングです。1年生の時に受けたIT企業のインターンシップでプログラミングに興味を持ち、留学で何か新しいことにチャレンジしようという気持ちと相まって勉強を始めました。留学先の大学がコンピューターサイエンスに強い大学でしたが、ドイツ語のみだったため独学での勉強となりました。最終的にはオリジナルアプリを作ろうと決めていて、それに向けて勉強したため学習効率は良かったと思います。9ヶ月で0からオリジナルアプリの製作までが完了し、可能性が広がるとともに、将来エンジニアとして働くことも視野にいれて帰国後も就活をしています。
3つ目は、ドイツ語でした。前期はお互いの母国語を学びたい人がペアを組んで学ぶというタンデムをやっていました。ある程度は話せるようになりましたが、「もっと話したい」と思い、後期に、海外の人がドイツの大学へ入学するために必要なドイツ語能力試験のクラスを受講しました。受講したベーシッククラスの学生で東アジア人は私一人だけで、他は中東やアフリカなどから来ていました。教材も説明もすべてドイツ語で非常に大変でしたが、日々力がついていき最後の試験では最高評価でクラストップの成績で終えることができました。海外では日本人はあまりしゃべれないが頭がいいというイメージがあり、しっかり話せると驚かれたり、テストでいい評価をとると「さすが日本人」と言われることがありました。
最後に4つ目は、3つ目に関連してですが国際交流です。クラスはアフリカや中東(難民の人も含む)であったり、寮でキッチンをシェアしている人もパキスタンだったりと日本とはあまり馴染みのない国から来た人が多かったです。彼らからは、母国語と植民地だった時の支配国の言語、どちらも母国語となっていることやイスラム教のことなどを教えてもらいました。特に印象的だったのが、ラマダーンの最終日に一緒に食事ができたことです。イスラム教のルールや食事、文化を体験できたのはすごくいい経験だったと思います。