復興youth

今後も被災された方々のために活動を続けてまいります

地域の方とのふれあいの様子

「感謝の言葉」

令和2年2月6日から8日にかけて、川内村でボランティア活動を行い、その際の宿泊費として本助成金を活用させていただきました。今回の活動は福興youthのメンバー8人に加え、東北大生11名と教員1名の計20名で行いました。

川内村は原発事故後、帰還困難区域に指定されたこともあり、住民の方々は村内外に避難を強いられました。2012年から帰村を開始したものの、以前あったコミュニティは崩壊し、新たな土地で孤独を感じている方も多くいらっしゃいました。

そこで今回は同窓会という意味合いも込めて、川内村の住民・元住民の方々が交流するイベントを開催しました。私たちは節分飾りやフォトフレームを作るブースや、住民さんからのお話を基にオリジナルの地図を作るブースを出し、住民の方と交流を図りました。約50人の住民の方が来てくださり、非常に盛り上がるイベントとなりました。久しぶりに会った住民の方同士で思い出話に花を咲かせていて、楽しんでいただけたようでした。私たちが川内村で活動を行うのはこれで3回目でしたが、今回初めて来てくださった方も多くいて、同窓会として良いイベントができたと感じております。

また福興youthのメンバー以外の学生も多くいたため、福島県浜通りの復興状況と課題を学ぶ目的で、様々な場所をまわりました。浪江町の請戸地区を見学し、福島の津波での被害状況を学びました。また東京電力が運営する廃炉資料館を訪問し、3.11を語る会のお話や元東電職員の方で現在浪江にお住まいの方のお話を聴くことで、原発事故や今なお残る被害について多角的に知識を得て、深く考えることができました。また双葉郡にある高校を訪れ、そこで生徒主体で行われる地域復興プログラムについても学びました。教員を目指す学生や、教育学を専攻する学生などは、そこで行われていた震災教育や学習支援に強く興味を惹かれたようでした。

東日本大震災からまもなく10年が経とうとしている今、震災は社会的に忘れられ、風化し始めています。福島の現状や課題を学び、学生をはじめとした社会に発信することは今後ますます重要であると考えられます。

今回のイベントを通して、福島についての理解が深まったことに加え、私たちの絆も深まりました。今回の活動を通して、新たに多くの友人を得ることができました。宿でイベントの準備をしながらボランティアについて語り合った時間は、私たちの人生においてかけがえのないものとなったと思います。皆も今回の活動を楽しんでくれたようで、また川内村に行きたいと言ってくれました。ボランティア活動で相手に楽しんでもらうには、まず自分たちが楽しむ必要がある。その意味では今回の活動は大成功だった。これきりの関係にせず、これからも川内村や福島県に関わっていきたいと考えております。

今回活動を行うことができたのも、ひとえに寄附者の皆様のおかげであり、深く感謝しております。今後も被災された方々のために活動を続けてまいりますので、引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。

(令和2年3月 法学部 赤田 丞)