落語研究会

「仙都に笑いを」の本旨にかなう活動をして参ります

第169回新入生顔見世落語発表会

「感謝の言葉」

今年度も課外活動奨励賞受賞団体に選出していただけましたこと、大変光栄に存じます。いただいた奨励金は、この度部の共用プリンターの購入に充てさせていただきました。

これまで当研究部では、発表会宣伝用のポスターやビラ等の広報物、当日配布用の番組表やアンケートの印刷には、部員それぞれの私用の印刷機を用いていました。しかしそれでは印刷量に限界があり、とりわけ宣伝用のビラ等については配布できる量が限られていました。

それ故に、発表会のご案内が何度も足を運んでくださるリピーターの方に偏り、なかなか一般向けの広報活動が出来ずにいました。これでは「仙都に笑いを」を部訓とし、落語を通して地域の方に幅広く笑顔を届けようという当研究部の活動理念に反してしまうのではないかという懸念が、数年前から部内でありました。

今回共用の印刷機を導入したことにより、ポスター等の増刷が容易となり、当研究部の主たる活動である「出前落語(出張落語)」の訪問先でも積極的に配布することができるようになりました。今後もますます広報活動の幅を広げ、地域のより多くの方々に私共の活動を知っていただくことで「仙都に笑いを」の本旨にかなう活動をして参ります。

今年度は東北大学学友会落語研究部創部60周年の節目の年でありました。また定期発表会は今年秋の会をもって170回目を迎えます。したがって今年は落研60年の歩みを振り返り、部員一同が「伝統芸能」としての落語に改めて真剣に向き合った一年であったと思います。

具体的活動としては、9月に開催されました、OBの皆様と合同のホームカミング寄席「あおば亭」があります。長年の鍛錬を積まれたOBの皆様のレベルの高い落語を拝聴し、現役一同大変勉強になるとともに、国内随一の歴史を持つ東北大落研の伝統の重さを感じることができました。今後も隔年で開催しているOB落語会を中心に、OBの皆様との連携を継続して参りたいと思います。

また、今年は従来に増して、現役部員内での古典落語の稽古、指導も盛んでした。当研究部では、落語の稽古は自主練が中心であり、合同の指導は発表会前が主でした。しかし今年は発表会前以外の時期にも合同の稽古会を積極的に行い、切磋琢磨することを通して、部員相互の技術向上を図れたと感じています。

今後は、地域に密着し「伝統芸能」としての落語を重んじる当研究部の歴史を継承していくのは勿論のこと、近県他大学の落語研究会との交流の活性化等、今いる部員のカラーを出して新しいことにも挑戦して参りたいと考えております。

人口流出などが懸念される東北地方において、日本有数の歴史を持つ落研としての誇りと責任をもって、今後も落語を通して元気を届けてまいりたいと思います。寄附者の皆様方には、そうした私共の活動を、今後も温かく見守っていただきますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

(令和元年11月 法学部 佐藤 優樹)