大学評価 > 自己点検・評価 >>   部局評価




平成23年度 評価年次報告『卓越した教育研究大学へ向けて』
 
-平成22年度教育・研究・診療・社会貢献・国際化等の活動から-

 

東北大学の使命
卓越した教育活動
卓越した研究活動・診療活動
卓越した社会貢献活動・国際化活動
その他の活動
 
評価年次報告

平成23年度の部局評価は,平成22年度の部局の諸活動について評価しました。

卓越した教育活動
グローバルCOEプログラム「社会階層と不平等教育研究拠点の世界的展開」では英文叢書刊行による国際発信、若手研究者のための研究奨励費支給等を進め、融合的研究を推進するとともに、教育面では世界で活躍するタフで独創的な人材育成に取り組んでいる。 文学研究科
大学院GP「歴史資源アーカイブ国際高度学芸員養成計画」では最終年度の平成22年度に大学院前後期あわせて45名が登録、公募による院生プロジェクトでは23名を国内外に派遣し、遺跡発掘調査現場、美術館・博物館、研究所等で実習を行った。また、文学研究科の歴史資源アーカイブのデータベース化も進めている。
研究科長裁量経費により「大学院生プロジェクト型共同研究」を公募し、3件を採択した。年度末には研究成果報告会を開催し、大学院生の研究能力を実践の場で高めるなど、教育活動に取り組んだ。 教育学研究科
グローバルCOEプログラム「グローバル時代の男女共同参画と多文化共生」の中で留学生を対象とした英語で教育指導する国際共同博士課程クロス・ナショナル・ドクトラル・コース(CNDC)が実施され、平成22年度には1名の博士号授与の実績があった。大学院教育を教育課程・学位授与課程の国際的な大学間共同事業として展開している。 法学研究科
地域イノベーション研究センターにおける、学生の企画、運営による地域のイノベーションに貢献している人々の話題提供を受ける「プロデューサー塾」事業の展開(6回)は、学生の地域に関する関心と理解を深めるとともに、学生の企画・運営能力の育成を促進することができた。 経済学研究科
①「分子系高次構造体化学国際教育研究拠点」(平成19-23年度)、②「物質階層を紡ぐ科学フロンティアの新展開」(平成20-24年度)、③「変動地球惑星学の統合教育研究拠点」(平成20-24年度)の3つのグローバルCOEを全6専攻参加の下に推進している。 理学研究科
グローバルCOE プログラム「脳神経科学を社会へ還流する教育研究拠点」(平成21 年度中間評価A 判定):平成22 年度は、育成人材の社会で果たす役割を意識したアウトカム指向の教育を提供し、様々な取り組みと成果があった。 医学系研究科
質の高い大学教育推進プログラム(学部教育GP):「リサーチマインドを育む医学教育体制の構築」として、1 学年の導入教育(臨床医学修練1 次と動機付け学習)、2 学年の発展教育(Advanced Science CourseとWorkshop for Tackling Question)、3 学年の実践教育(基礎医学チュートリアル、基礎医学修練、模擬学会)を実施し「使命感・高い倫理観・真理の探究心」の育成に有効であった。
最終学年6年次の学生5-6名当り,チューターとして教育経験豊富な教員1名を配置し,またその補助として新卒の研修医2-3名をサブチューターとして配置する学生支援制度を平成20年度に導入した。本チューター制度が学生の高い評価を得ていることが学生へのアンケート結果で示され,本制度による学生支援活動は,平成21年度および22年度に実施された歯科医師国家試験の好成績に反映された。 歯学研究科
薬剤師認定制度認証機構の認証コース継続、高度医療を担う次世代型専門薬剤師育成のための実践的臨床薬学教育システムの構築の推進、地域薬剤師研修会の講演会、ワークショップの開催、日本学術振興会の最先端・次世代研究開発支援プログラム3件の推進、グローバルCOE3件への参画、文科省キーテクノロジー研究開発の推進、(独)医薬基盤研究所の基礎研究推進事業の推進、(独)科学技術振興機構の大学発ベンチャー創出推進等を実施。 薬学研究科
学部、大学院とも電子ポートフォリオと教員との面談の併用により、Face to Faceの教育指導とデータの統計処理を行うきめ細かな教育指導を可能とするシステムを構築している。 工学研究科
在学期間短縮による早期修了の促進およびその際の教育の質を保証する博士課程プログラムを構築するため、博士課程前期・後期連携接続による先駆的工学系博士課程カリキュラムを平成21年度にスタートさせ、平成22年度後期から博士前期学生の受入を開始した。上記の博士課程プログラムでは、全学のプログラムである高度技術経営塾のカリキュラムを正規カリキュラムとして取り入れ、修了生を平成23年7月に輩出した。本プログラムの安定的な普及のため、学生便覧ならびに交換留学、インターンシップ、副専攻研修の運用体制の構築を検討している。
G30プログラムにおいて2つの修士課程英語コース(国際機械工学、国際材料科学)と1つの学士課程英語コース(国際機械工学)を開設して、教育の国際化に積極的に取り組んでいる。国際教育院と連携して、平成22年10月から大学院コースに、平成23年10月から学部コースに学生を受け入れる体制を構築している。
国際化拠点整備事業(G30)に採択された国際海洋生物学コースの実施に向け、海外での学生募集の広報活動、入学試験、英語による講義カリキュラム編成などを実施した。 農学研究科
川渡フィールドセンターが教育関係共同利用拠点に採択され、他大学学生の単位取得が可能なコースを設定した。
北京大学外国語学院との共同プロジェクト「国際的な視野に立った日本語・日本研究共同教育プログラム」による教員と大学院生を招聘してワークショップを実施した。 国際文化研究科
情報リテラシー教育専門職養成プログラム(平成 20年度文科省 GP)において、初等中等高等全域にわたる情報教育に関する有機的・体系的カリキュラム作成と教育人材育成を目的として、小中学校との共同研究を実施している。また、先端研究とともに実践面での専門家として人材を育成し、博士号を取得させている。 情報科学研究科
アジアからの留学生を対象とした文科省・経産省共創の産学連携人材育成プログラム(ASIST)を推進し、平成 19~23年度で 22名の前期課程学生、 6名の後期課程学生をプログラム参加学生として採用している。ほとんどの留学生が終了後に日本企業に就職しており、教育国際化と産学連携に大きな貢献を果たしている。
グローバルCOE「環境激変への生態系適応に向けた教育研究」において、生態系環境人材(Professional Ecosystem Manager, PEM)の育成事業を実施しており、中間評価で「特に優れた拠点」とされた。 生命科学研究科
H22 年度科学技術振興調整費「国際視点を有するエネルギー・材料戦略立案可能な環境リーダーの育成拠点(H22.6~H27.3)」、ならびに、文部科学省特別研究経費「環境マネジメント人材育成プログラム開発(H22.4-H27.3)」を推進している。 環境科学研究科
グローバルCOE等の大型プロジェクトについては、平成20年度より工学研究科から拠点移転、連携継続中である「新世紀世界の成長焦点に築くナノ医工学拠点」、特別推進研究(1件)、平成21年度より医療技術実用化総合研究事業(1件)に加え、平成22 度より「最先端・次世代研究開発支援プログラム」、平成23年度より基盤研究(S)(1件)を推進している。 医工学研究科
グローバルCOE プログラム「材料インテグレーション国際教育研究拠点」事業において分野融合インテグレーション及び基礎―応用インテグレーションを本格化させると同時に、国際的な人材交流、他分野との融合学際化を図りながら、視野の広い国際的に活躍できる材料研究者の育成に努めた。特に、若手研究者の海外派遣(94名)、英語力向上(TOEICの平均点が108.4 点上昇)など、顕著な成果があった。 金属材料研究所
日本学術振興会(JSPS)の研究者海外派遣基金助成金「組織的な若手研究者等海外派遣プログラム」に、東北大学生命科学研究科(主)・加齢研・医学系研究科(協力)の教員を担当者として「生命科学における英国・欧州研究機関との組織的研究協力体制の構築のための若手派遣」として応募、採択された。平成22年度から実施されているが、これまでに加齢研からは、長期ポスドク4 名、 短期ポスドク4 名、短期大学院学生4 名が派遣された。 加齢医学研究所
平成22 年11 月に開催されたグローバルCOE プログラム「流動ダイナミクス知の融合教育研究世界拠点」による国際会議では、学生主導のセミナーを開催し、英語による研究発表および討論を行う場を設け、学生109 名が参加した。 流体科学研究所
他の部局と連携して4つのG-COEにサブリーダー、事業推進者として参画し、貢献している。ソウル大学との連携による日韓学生セミナーは、企画・運営を全て大学院生が行なうもので、次世代を担う人材を育てる上で評価できる取組みである。グローバル30においては、実質上多元研の教員が中心的な役割を果たしている。また、4研究科(理、工、環、生)から多数の学部生、大学院生を受け入れているが、特に、学部生・大学院生の各種学会における受賞者数が53名にのぼることは質の高い教育を示唆するものであり、評価できる。また、学部生・大学院生の技術習得を促すために、様々な講習会を実施している。 多元物質科学研究所
「歴史資料保全のための地域連携」研究ユニットを中心に震災による被災歴史資料の保全活動を通じ、活動に参加した大学院生・学生等への古文書保存等の学習機会を提供している。 東北アジア研究センター
本館の開館時間の大幅延長運用によって開館時間数(有人)が国立大学でトップとなり、入館者数が前年度から1 割近く増加した(年間約66 万人が利用)。また、年間の貸出冊数が前年度比で5万冊(22%)増加した。 附属図書館
「東北がんプロフェッショナル養成プラン」、「医工学連携を基盤としたトランスレーショナル・リサーチ拠点形成」、「社会ニーズに応えるオンリーワン・ナンバーワン医療機器創出特区」、「東北高度医療人キャリヤパス支援システム~ハブ連結型大学病院間専門医療養成プラン~」、「周産期医療若手・女性医師支援プロジェクト」、「看護キャリアプロモート支援システム開発」、「東北大学病院業務改善推進事業」、「東北大学周産期対策のための医療関係の整備(院内助産所等の設置)」を実施している。 大学病院
理学研究科と密接に連携し、グローバルCOEプログラム「物質階層を紡ぐ科学フロンティアの新展開」に拠点リーダーとして参画し、科学支援室を置いて拠点運営に努めているとともに、理数学生応援プログラム(平成20-23年度)に協力している。 ニュートリノ科学研究センター
文部科学省が平成 21年度に新たに創設した「教育関係共同利用拠点」制度において、高等教育開発推進センターが掲げる「国際連携を活用した大学教育力開発の支援拠点」が FD・SDの中核拠点として平成 22年 3月に認定を受けた。 高等教育開発推進センター
平成21年度に「国際連携を活用した世界水準の大学教員養成プログラム(PFFP)の開発」プロジェクトの概算要求を行い、平成 22年度から文部科学省特別経費による 5年計画の事業として採択され、大学院生を対象とする海外・国内インターンシップを含む大学教員養成プログラムの開発実施に取り組んでいる。
植物園八甲田山分園は高山地域に位置する施設として貴重であり、学生実習を学内4件、他大学3件、青森県中・高等学校理科野外講座を受け入れ、生物学、生態学の教育に貢献した。また、生命科学研究科グローバルCOE「環境激変への生態系適応に向けた教育研究」の重要な教育・研究拠点として大学院生、研究者が滞在して研究を行っている。 学術資源研究公開センター
教養教育改革の流れに呼応して、平成22 年度より全学教育「情報基礎」をアカデミックスキルとソーシャルスキル双方の涵養の観点から全面改訂している。特にアカデミックスキルには、北米の高等教育で標準的な教養科目で、K-12 の科目としても普及しつつある「Computational Thinking」に対応する先進的な内容を取り入れている。 教育情報基盤センター
JSPSアジア研究教育拠点形成事業(平成17~21年度)の主たる実施部局の一つとして、国際研究教育事業を推進した。22年度の事後評価では、A評価を得た。 学際科学国際高等研究センター
グローバルCOE プログラム「新世紀世界の成長焦点に築くナノ医工学拠点」において、ナノバイオインターベンション分野総括を分担担当し、国際シンポジウムの企画運営、海外共同研究、博士課程学生の海外研修などの実施、推進に貢献している。 サイバーサイエンスセンター


トップへもどる

卓越した研究活動・診療活動
言語学の小泉政利准教授が基盤研究(S)のプロジェクト代表者として、マヤ諸語の文処理過程についてガテマラ・マヤ言語アカデミーとの共同研究を主宰している。言語学の小泉政利准教授が基盤研究(S)のプロジェクト代表者として、マヤ諸語の文処理過程についてガテマラ・マヤ言語アカデミーとの共同研究を主宰している。 文学研究科
グローバルCOEプログラム「グローバル時代の男女共同参画と多文化共生」の実施による研究成果として、同プログラムGEMCジャーナルとして第4号(英文)、第5号(和文)が刊行されるとともに、プロジェクト研究成果シリーズとして、3冊の出版物が刊行された。 法学研究科
滝沢紗矢子准教授の著書『競争機会の確保をめぐる法構造』(有斐閣、2009年)が第15回大熊健一郎賞(2010年)および第6回商事法務研究会賞(2010年)を受賞した。
「第7回(平成22年度)日本学術振興会賞(2011年2月)」受賞の松田安昌教授による「時空間統計学の理論と空間計量経済学への応用」は本学としても誇るべき研究成果である。 経済学研究科
トムソン・ロイター社によって、過去10 年間の全世界の地震学者(30,670 人)の中のトップ10 に、当該部局教授の3 名が選出された。 理学研究科
平成22 年度は、紫綬褒章、文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)、同若手科学者賞2名、第51 回藤原賞など、合計48 件の受賞・受章があった。
腎高血圧内分泌学分野・伊藤教授ら、アンジオテンシン受容体拮抗薬が2型糖尿病患者で腎症の発症を抑制することを世界で初めて実証し、New England Journal of Medicine(IF:53)に発表 医学系研究科
呼吸器病態学分野・貫和教授ら、遺伝子診断を基にした肺癌の個別化分子標的治療を確立し、New England Journal of Medicine (IF:53)に発表
医化学分野・山本教授は、北米トキシコロジー学会からアジアからは初の”Leading Edge in Basic Science Award”を受賞。
細胞組織学分野/人体構造学分野・出澤教授は、文部科学大臣表彰(科学技術部門)を受賞。
病理診断学分野・笹野教授は、Lnx Pharmaが制定している「権威ある乳癌領域の診療/研究」のトップ20に欧米以外では唯一、選出。
東日本大震災に際して、犠牲者の身元確認、被災地巡回診療などに多くの歯科医師を派遣した。また、口腔ケア関連の支援物資を全国から確保して被災地に提供した。 歯学研究科
上海交通大学の2010年大学ランキング「工学分野」で、25位という日本の大学では最高の評価を受けている。 工学研究科
全国発明表彰内閣総理大臣発明賞、産学官連携功労者表彰「文部科学大臣賞」等研究成果に対して多くの受賞がある。
国家的戦略である「レアアース」関係の技術開発では、NEDO の「希少金属代替材料開発プロジェクト」に積極的に参加し、2つの重要な成果を挙げている。
文科省「最先端研究基盤事業」に植物科学最先端研究拠点ネットワーク(本学を含む9大学等で形成)から申請した「低炭素社会実現に向けた植物研究のための基盤整備」が採択され、東北大学拠点では「バイオマス特性機能解析」を担当し、全国共同利用の準備を進めている。 農学研究科
飯島記念食品科学賞、日本女性科学者の会奨励賞、日本酸化ストレス学会学術奨励賞、日本政府観光局国際会議誘致・開催貢献賞、井上研究奨励賞を教員が受賞し、大学院生2 名が国際会議でのポスター賞を受賞(平成21 年度6 件受賞)、また、名誉教授が、瑞宝中綬章を受章した。
平成 22年度には、マイクロソフトリサーチ日本情報学研究賞、MIRU長尾賞、船井学術賞、計算IBM科学賞、IEEE Information Theory Society Paper Award、日本ソフトウェア学会基礎研究賞など、研究科若手教員の著名な研究賞の受賞が相続いている。 情報科学研究科
レスキューロボットをはじめとする各種ロボットの視覚認識とその視覚情報にもとづく行動制御などにおいて研究成果を上げ、世界的に高い評価を得ている。その成果をもとに極限ロボティクス国際研究センターの設立が現実のものとなった(平成23年度設立予定)。
最先端・次世代研究開発支援プログラムでは、研究科として応募を奨励した結果、有資格者の約半数の15 名が応募し、4 名が採択された。 生命科学研究科
日本学術振興会賞受賞、日本植物学会奨励賞受賞、日本動物学会奨励賞受賞、文部科学大臣表彰 若手科学者賞 受賞(2名)など多彩な賞を受けた。
筆頭または責任著者としてScience (2011) 2 報、Nature(2010)、Nature Communications (2010)、Neuron (2011)、Current Biology (2010)2 報、PNAS(2010) 2 報、Nature Cell Biol.(2011)、PNAS (2011)、J. Cell Biol. (2011) の論文成果があった。
平成22年度科学技術分野の文部科学大臣表彰「科学技術賞(理解増進部門)」、国際超音波治療学会(ISTU)の"The William and Francis Fry Honorary Fellowship Award"、日本臨床神経生理学会第12回奨励論文賞などを受賞した。また、世界的に重要な貢献をした1000の論文「Faculty of 1000 Medicine」の一つに選ばれた論文がある。 医工学研究科
東北大学の材料科学分野の被引用数合計は、平成21年度に引き続き世界第3位にランク付けされており、そのHighly Cited Papersのうち71%を金研教員が占めている。同様に東北大学の物理学分野の被引用数合計は21年度と変わらず世界第10位にランク付けされているが、そのHighly Cited Papersの28%が金研教員であり、世界最先端の研究が「基礎」と「応用」を車の両輪として推進されている。 金属材料研究所
レアメタルフリーで約95%のFeで構成されるナノ結晶軟磁性材料の開発に成功、磁性絶縁体における「スピンゼーベック効果」の発見とその応用による絶縁体からの熱電発電に成功、光誘起による有機絶縁体の金属相転移現象の観測に成功、スパコン活用で磁性発現機構の根源的理解に成功するなど、エネルギー・環境・ICTの革新につながる成果を上げている。
平成22年度に、最先端・次世代研究開発支援プログラムに4件採択されたこと、さらに総額1億円以上の大型プロジェクト14件(JST-CREST 2件、NEDO事業1件を含む)が 採択された。
平成22年度において、「第7 回(平成22 年度)日本学術振興会賞」、「第7 回(平成22 年度)日本学士院学術奨励賞」をはじめ金研教職員が26件の学術賞を受賞している。また、大学院生への表彰である「第1 回(平成22 年度)日本学術振興会 育志賞」を金研・研究部門在学生が受賞している。
スマート・エイジング国際共同研究センターでは、前年度末に設置された脳磁計測装置が稼働を始め、これまでに整備してきた3T-MRI 装置、動物用7T-MRI 装置などと合わせて、名実ともに世界屈指の脳イメージングセンターとして、「脳の発達・加齢研究」を加速させている。 加齢医学研究所
電磁非破壊評価法に基づく鋳鉄材質評価の研究プロジェクトでは電磁的手法を利用して基地組織およびその強度を非破壊、非接触で評価する手法を確立した。この成果は、鋳鉄品の全数検査の実現に寄与し、鋳造業の振興に寄与するものと期待され、平成22 年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞した。他のプロジェクトも多くの受賞として結実している。 流体科学研究所
情報通信分野における日本で唯一の国立大学附置研究所から全国共同利用・共同研究拠点へと発展させて、次世代情報通信システムの実現に向けた研究開発を推進することにより、基盤研究(S)や特別推進研究等により研究推進を行い、 512値の超多値光伝送など多数の成果を収めている。 電気通信研究所
国際共同研究活動として、日本学術振興会 先端研究拠点事業-拠点形成型-「超高速光通信に関する拠点形成」により、各機関の最先端デバイス技術を結集し、単一波長1.28 Tbit/s の525 km 長距離超高速伝送に世界で初めて成功した。
社会的課題にこたえるセンターと基盤的な研究を行なう部門が協力することにより成果を挙げている。平成22年度は新たにサステナブル理工学研究センターが発足し、経済産業省のレアメタル研究拠点の誘致に貢献した。また、窒化物ナノ・エレクトロニクス材料研究センターの研究では文部科学大臣表彰科学技術賞を受賞しているほか、最先端・次世代研究開発支援プログラムにも採択されている。他方、基盤的研究部門においても、文部科学大臣表彰科学技術賞その他多数の受賞があるほか、「エルゼビアSciVal」による世界をリードする研究として評価されるなど、研究成果が高く評価されている。なお、研究所全体で各賞の受賞数は36件で、高い水準を保っている。 多元物質科学研究所
東北大学機関リポジトリ(TOUR)のコンテンツの拡充を進め、全国第5位の登録件数となった。また、教育・研究成果の利用は平成22 年度前半期だけで270 万件を超え、ダウンロード件数としては全国第1 位となっている。 附属図書館
日本では2番目の心肺同時移植施設認定に向けて、申請を行った。 大学病院
呼吸器外科学(近藤教授)は平成22年4月から平成23年3月までの1年間で、脳死肺移植10例(国内29例の34%)を担当し、良好な成績を得ている。
カムランドでの原子炉ニュートリノ観測によるニュートリノ振動の精密測定により、世界最高精度でニュートリノ質量情報を与えるとともに、第3 の振動に対するヒントを与えた。 ニュートリノ科学研究センター
芳賀満教授がウズベキスタン共和国学術アカデミー考古学賞を受賞(平成23年6月15日)した。 高等教育開発推進センター
東北大学とNTT との連携協力協定に基づき、平成22 年度第4 四半期から教育情報基盤センターがNTT サイバーソリューション研究所と共同で教育系ディジタルツールの研究開発を行っている。教育と情報技術が重なる領域を専門とする関係学部・センターの本学教員が結集して取り組んでいる。 教育情報基盤センター
平成19年度からの「希少金属代替材料開発プロジェクト」の成果が高く評価されており、平成24年度以降の希少金属に関する研究を創設すべく国及び関係各所と協議している。 未来科学技術共同研究センター
半導体、材料科学、生命科学分野の研究において、ISIの論文被引用数のレベルは極めて高く、特にESIの2011年7月の発表では過去10年間に材料科学分野で高被引用論文に認定された論文が1編あった。また各研究成果により、Intermag国際会議ベストポスター賞、日本金属学会の論文賞、平成22年度科学技術分野文部科学大臣表彰若手科学者賞、平成22年度河北文化賞を受賞している。 学際科学国際高等研究センター
文科省仙台知的クラスター創成事業(H19~23)、サイバーサイエンスインフラストラクチャ:CSI事業(H17~)、科研費基盤研究(S)(H21~25)、JST-CREST事業(H21~24、H23~29)、JST先端計測分析技術・機器開発事業(H18~H24)など、優れた研究活動が推進されている事は高く評価される。 サイバーサイエンスセンター

トップへもどる


卓越した社会貢献活動・国際化活動
①有備館講座第9期「『人間』を科学する」、②斎理蔵の講座3期「『人間』の発掘」、③市民オープンキャンパス「紅葉の賀」、④みやぎ県民大学大学開放講座「人間理解の方法論」、⑤東北文化研究室公開講演会など多彩な講演会、講座に取り組んでいる。 文学研究科
大藤教授、阿子島教授、長岡教授、泉教授などは文化財関係の委員会委員メンバーであり、長谷川教授は地球温暖化やエネルギー問題関連の委員を務めている。
心理学の阿部教授、国文学の佐藤伸宏教授、国語学・小林教授などは地方公共団体やマスコミで活躍し、美学西洋美術史の芳賀准教授と尾崎教授も展覧会カタログ作成あるいはNHK「日曜美術館」の解説で活躍した。
宮城県および仙台市教育委員会と協定を結び、他学部学生を含めて「学校ボランティア」を組織し、小中高等学校に学生を派遣するなど、特筆すべき社会貢献を継続的に行っている。 教育学研究科
日本学術会議会員、内閣府男女共同参画会議専門委員、内閣府総合科学技術会議専門委員、衆議院議員選挙区画定審議会委員をはじめ、80件以上の委員委嘱を受けた。 法学研究科
地域イノベーション研究センターが財団法人東北産業活性化センターと連携して、中小企業経営および地域活性化に関する無料公開講座「イノベーション・カレッジ」を実施している。 経済学研究科
教育研究支援部アウトリーチ支援室を有効に機能させ、講演会・公開講座・体験講座等の開催、出前授業(平成22年度120件)、秋田県教育委員会や仙台市天文台との協力協定事業の推進、サイエンスカフェ、サイエンス・エンジェル、科学者の卵養成講座等の学内プロジェクトへの参加推進等に積極的に取り組んだ。 理学研究科
気象庁火山噴火予知連絡会、内閣府原子力安全委員会、仙台市環境審議会など、政府や地方自治体の審議会や委員会の委員、ならびに科研費/特別研究員等の審査委員(平成22年度実績44名)に部局構成員の多くが参加している。
東北大学広報室企画として実施された一連の「はやぶさ」特別展について、当該部局は全ての企画に共催として参画し、企画立案・運営において大きく貢献した。
東日本大震災の直後から、全国の大学医学部の産婦人科教室に対して1週間交代で被災地病院への産婦人科医派遣を提案し、実行した。また、被災した透析患者の移送の支援や、保健学科教員・学生ボランティアによる多岐にわたる被災者支援等の活動を行った。さらに、地域保健支援センターの設立に向けた準備を行い、避難所アセスメント、被災自治体への指導助言、被災者の健康調査と保健指導を行った。 医学系研究科
微生物学分野・押谷教授らは、フィリピンに感染症研究拠点を設置し、東北大学の研究者が現地に常駐し、地方のフィールドを中心とした研究活動を行っている。
東北地方の「医師不足」の中で地域医療のレベルを維持するため、東北各地の基幹医療機関に対して、本研究科の医師を週1 回などの頻度で定期的に派遣している(平成22 年度医師派遣数、延べ48,510 名)。
放射能分布測定を行い、「専門家が答える暮らしの放射線Q&A」で国民からの質問に客観的事実とデータを基に回答する活動を継続している。 薬学研究科
附属災害制御研究センターでは、高度技術活用や学術研究成果を提供することを通じて地域での減災を支援している。平成22 年度は恒例のチャレンジ防災講座開催にあたり、チリ地震・津波50 周年の節目として、テーマを津波の被害と実態として5 回の講座を開催し、300 名以上の参加者を得た。また、 APEC 会議での展示、H22 年度のセンター公開講座および国際ワークショップ(津波フィールドシンポジュウム)などで成果発信を行った。 工学研究科
農学カルチャー講座、公開講座、サイエンスカフェなどの地域への貢献が84 件と増加している。 農学研究科
震災直後から地方自治体の土壌調査・環境調査などを実施・協力している。
東日本大震災の被害の解析、復旧、復興に関連して、NPOなどによる復興活動の支援政策への協力、ロボット学会、国際レスキュー機構などによるタスクフォースの主要設立メンバーとして震災復興へのロボット技術の活用推進およびロボットの原発事故修復への投入、JSTを中心とした「統合防災システム検討会」のメンバーとして今回の震災における防災システムの対応機能の検証など、自治体等との協力のもと研究科構成員による社会の安全安心の推進に関する多くの活動と取り組みがあった。 情報科学研究科
宮城県、仙台市、東北経済連合会および本研究科の連携により設立された地域連携環境教育・研究センターとNPO法人環境エネルギー技術研究所との共催により、H22 年12 月のSENDAI 光のページェントにおいて、「エコ発電が未来をかえる夢プロジェクト みんなで灯そうエコページェント」を企画し、約1週間にわたり実施した。 環境科学研究科
附属研究施設大阪センターにおいて、産学共同研究による知財化(特許出願14件)、金属ガラスをはじめとする技術移転を推進し、特にNi基金属間化合物においては摩擦撹拌接合用ツール材としての実用化(23年度開始予定)につながっている。さらには、企業研究・技術者を対象として「ものづくり基礎講座」6回、「技術講習会」3回を開催している。 金属材料研究所
市民公開講座の開催:呼吸器外科学・近藤教授は、第27 回日本呼吸器外科学会総会を主催した際に市民公開講座も開催した(参加者200 名)。心臓病電子医学・山家教授は、第48回日本人工臓器学会を主催した際に市民公開講座を開催し(参加者100 名)。老年医学分野・荒井教授は、第5回東北大学病院市民公開講座で基調講演を行った。臨床腫瘍学分野・石岡教授は、市民公開講座(約200 名参加)を開催した。 加齢医学研究所
小・中・高校への支援:生体防御学分野・小笠原教授は、秋田県立高等学校学術顧問として、能代高等学校におけるパネルディスカッション、横手高等学校における出前授業を行った。福田教授は仙台三高のスーパーサイエンスハイスクールの運営指導委員を務めた。脳機能開発研究分野・川島教授は、小・中・高校生の学力・学習意欲と生活習慣の悉皆調査を行い、朝食習慣と学習意欲、学力の関連を明らかにし、教育現場や家庭に情報発信を行った。
東日本大震災直後から、石巻地区や南三陸町へ医師を派遣し診療にあたるとともに、宮城県沿岸部から被災患者を受け入れた。また、石巻地区のがん診療の臨時体制の構築、がん患者への医療用品配給、東北6県の医師会への患者受入れ要請、宮城県への協力要請、避難所支援、インターネット回線利用の遠隔地臨床システムを用いた診療支援等を行った。さらに、宮城県警による検死業務にも携わった。
「みやぎ県民大学大学開放講座」(平成22年度5回)、出前授業、仙台市科学館での「科学講演会」など一般市民向けの教育活動への積極的取り組みを継続的に実施している。 流体科学研究所
IEEE802.15.3c ミリ波パーソナルエリア無線の国際標準化成功に引き続き、WLANをベースとした同一周波数帯の標準化に対して、伝搬チャネルモデルを提案しIEEE802.11.adの標準チャネルモデルとして採択され、先に達成したIEEE8802.15.3c標準との相互共存の可能性に貢献が期待できる。さらに、広域低速無線通信システム/ Smart gridの国際標準化にも貢献中である。 電気通信研究所
多くの教員が日本学術会議会員、同連携会員、省庁関連委員会委員、地方公共団体等の各種委員、学協会等の会長や理事を務めている。また、仙台市の「国際産学連携フェロー」の4人のうち3人に多元研の教授が就任している。 多元物質科学研究所
「歴史資料保全のための地域連携研究ユニット」による震災で被災した歴史資料の保全活動・修復活動は、533件の被災情報収集、67回の被災地調査、34件の被災資料レスキュー、ボランティアによる応急処置とデジタル記録化の作業を実施している。 東北アジア研究センター
埼玉県スーパーサイエンスハイスクール運営指導委員を務める(平成23年度実績)と共に、中学ならびに高校への3件の出前授業を実施し、中高生の科学に対する興味を深める努力を行っている。 電子光理学研究センター
史料館は、本学の所蔵資料の国際的な情報発信およびそれに伴う知名向上戦略の一環として、2010年度より「魯迅記念展示室」の整備を行い、2011年7月より一般公開を開始した。 学術資源研究公開センター
植物園では、ガイドツアー「植物園の四季をたずねて」を年間4回開催し、青葉山の貴重な自然を観察する機会を提供し、好評を得ている。
茨城県の県立高校生100名に対して、マルチメディア教育研究棟において大学体験授業を実施した。 教育情報基盤センター
東日本大震災に対して、すみやかに「福島第一原子力発電所事故対策本部」をセンター内に設置し、キャンパス内および宮城県南部における放射線モニタリングを実施している。また、宮城県内の土壌、農産物などの放射能汚染検査と、福島市内の保育園及び宮城県内の小学校等の土壌汚染測定、被爆量低下対策の検討、及びグラウンド除染作業を行うとともに、陸前高田市および石巻市における医療活動などに協力している。 サイクロトロン・RIセンター
先端的大規模計算利用サービスの4 件の産学連携研究課題の提案を採択し、三菱航空(株):国内初小型ジェット機設計及びTDK(株):HDD記録容量を2倍以上にする新技術開発が報道発表などで注目を集めている。平成22 年度大規模科学計算システムの民間利用制度を制定し、継続的に産学連携研究を推進する環境を整えている。 サイバーサイエンスセンター
大学間無線ネットワークアクセスローミングeduroamの日本における運用の責任校や、国際連携による運用および標準化等の調整を行う委員会 (GeGC)のアジア・太平洋地域代表としての役割を果たしている。


トップへもどる


その他の活動

国際交流支援室は外部資金(「中島記念国際交流財団」)を獲得して、留学生・研究生家族支援プロジェクト(東北大学の外国人留学生・研究者およびその家族の日本における出産・育児支援)、と留学生キャリア教育・就職支援プロジェクト(東北大学の留学生を対象としたキャリア教育・就職活動支援)を行い、留学生の生活と就職の支援を行なった。 経済学研究科
理学部と理学研究科の研究と教育の振興を支援する卒業生・新・旧職員の組織として青葉理学振興会を設置し、平成22年度からは在学生を対象とした各種表彰活動(学部生に対する奨励賞、女子院生に対する黒田チカ賞、大学院生に対する振興会賞)と後方支援(受賞記念楯の製作・贈呈)を行っている。 理学研究科
法医学分野・舟山教授は、ここ5年間、全国医学部・医科大学中、常に3位以内の法医解剖を実施(平成22年度、326体)。なお、平成21年度から保健学科と、死後画像診断を剖検前に実施。 医学系研究科
教授を除く新規採用教員の任期制を導入し、教育研究活動の活性化を図っている。 歯学研究科
次世代の情報通信や材料・エレクトロニクス、知能コンピューティング、電気エネルギーシステム、自動車・ロボット応用システム、メディカル・バイオ応用システム等の技術に関して地域企業を絡めた産学連携を推進するために、仙台市などの協力を得て平成22年2月に工学研究科内にIIS(Intelligent Information System)研究センターを設置した。産学連携のコーディネータとして専任の特任教授4名と工学研究科、情報科学研究科、電気通信研究所における約80の研究室の教員が地域産業との連携に取り組み、平成22年度には地域企業の補助金等の獲得を支援し12件(総額 約6億5千万円)が採択された。 工学研究科
青葉山東キャンパスの中心に学生生活の拠点となる食堂や広場を一体的に整備する「青葉山東キャンパス・センタースクエア事業」の一環として、国内の大学生協では初めて書店と飲食施設が併設されたブックカフェ「boook」をオープンさせた。
教員人件費を勘案し、任期付き助教の採用を進め、H23 年度には41 分野全てで助教を配置できる体制を整えた。 農学研究科
杜の都ジャンプアップ事業に取り組み、H22 年度は教授1 名、助教1 名の女性教員を採用する成果を得た。
水準の高い博士論文の作成と、広い分野への視野の拡大、他分野の研究者が理解しやすい発表能力の啓発のため、博士 2年時での全研究科向けの発表会における発表及び出席を義務付け、必修単位化した。
国際宇宙ステーションの「きぼう」実験棟を用いたライフサイエンス実験を、JAXA との連携体制のもとで、活発に実施している。 生命科学研究科
高校生を対象にした教育ロボット作製講座を実施し,教育用組み立て自律型の製作およびプログラミング学習の指導を行った。 教育情報学教育部・研究部
男女共同参画への取組みについて、Webサイトの構築と更新、所内での交流会や講演会などの活動により着実に進めている。障害者の雇用では2名の雇用があった。また、安全衛生管理室を中心に安全教育の実施や所内巡視、宮城県沖地震を想定した防災訓練を実施している。その他、管理区域外の放射性同位元素の点検調査を行なうなど、具体的かつ効果的な取組みがなされている。 多元物質科学研究所
東日本大震災後の復旧作業において、学生ボランティア組織「HARU」を積極的に受け入れ、職員と協働で書架の復旧作業を実施した。ボランティアに参加した学生は延べ約800 名・47 日間にわたる協働作業となった。 附属図書館
漱石文庫および貴重図書の保存修復のための作業、オイレンブルク関係資料等の解説紹介を通じた日独交流150周年記念事業への協力、ラファエル・フォン・ケーベル文庫の書誌目録作成など、図書館が所蔵する貴重資料等の保全・調査等を附属図書館と連携して進めた。 学術資源研究公開センター
教育環境だけでなく学生支援についても情報技術の活用を推進するため、高等教育開発推進センターの業務組織(保健管理センター、学生相談所、キャリア支援センター)のウェブサーバー管理運用などを担当している。 教育情報基盤センター
震災後、学内ネットワークの迅速な立ち上げ・維持に努め、電力事情を勘案しながらきめ細かなスーパーコンピュータ等の運用、被災した部局へのサポートに取り組み、被災した研究室の収容等を行った。 サイバーサイエンスセンター
特別復興研究支援活動として東日本大震災にかかわる復興研究を支援するため特別復興研究支援課題の募集を行うとともに、電力モニタリングシステムの仕様をつくりホスティングサーバで運用し、本学の節電に貢献した。

トップへもどる