寄せられた意見・要望と回答

投稿日時:2022/05/20 9:09

全学教育の必修科目について

全学教育で求めているゴールは以下の4つです。
1.現代人、国際人として社会生活を送るうえで基盤となる知識と技能
2.人間形成の根幹となる、現代社会にふさわしい基本的教養や技法
3.専攻する専門分野の理解を助けるための幅広い学問分野に関する知識と技能
4.専攻分野を学ぶうえで基礎となる知識と技能
しかし工学部では必修もしくは選択必修科目が多すぎて1と2を達成することができません。3と4についても、必修として学ばなければならない科目には必要なのかわからないこと、興味の全くないこともあり、確かに後からその重要性がわかるのかもしれませんが、その役に立つか役に立たないかわからない状態での勉強では身になりません。勉強成果が出ていない科目もあることは先生方もご存知なのではないでしょうか。
90分の授業をやりたくない科目で費やすと、実質生徒は寝るか別なことをしており、その科目を学んでいるわけではありません。自分が将来行きたい研究室に応じて科目を選択できることが必要で、それは全ての教科を複合的に判断するGPAで決められるものではないと思います。
また、その興味のない授業をやることにより、ボランティアなどの課外活動にも時間を多く割けないのも現状です。東北大学の入試を突破した学生は高校の内容の復習や難しいから簡単めな授業をしてあげなければならないレベルではないはずですし、きっと課外活動をすることで世の中に貢献できる志を持った生徒です。行きたい研究室に入るためのやりたくないかつ役に立つかわからない授業でGPAを取ることで、社会経験の機会を奪うことはやめて欲しいです。
目的とやることを一致させていただく、もしくは実際の授業を見てそれら二つをつなぐ正当な理由をお聞かせいただきたいです。

回答日時:2022/06/14 14:43

回答

【工学部教務委員会より】
学生の声への投書、ありがとうございます。
工学部が掲げているディプロマポリシー(学位授与方針)は、入学時のオリエンテーションでも説明のあったとおり、以下の8つになります。

(1) 自然や人間・社会についての深い理解
(2) 工学共通の基礎知識と各専門分野に関する基盤知識
(3) データや事実に基づく的確な分析能力と論理的思考能力
(4) 他者と共同で課題に取り組むためのチームワーク能力
(5) 国際的な場で通用する基礎的な外国語能力
(6) 発表内容に関する討論を行うためのコミュニケーション能力
(7) 国際社会の一員としての広い視野
(8) 自ら考え行動する能力

上記のうちの主に(1)と(2)が、全学教育が担う使命に相当します。
(a) 現代人、国際人として社会生活を送るうえで基盤となる知識と技能
(b) 人間形成の根幹となる、現代社会にふさわしい基本的教養や技法
(c) 専攻する専門分野の理解を助けるための幅広い学問分野に関する知識と技能
(d) 専攻分野を学ぶうえで基礎となる知識と技能

全学教育が担う使命のうち、(a)と(b)は「一般教養を身に付けること」を意図しています。そのため、学問論、人文科学、社会科学、学際科目、現代素養科目、言語科目などの中からバランス良く履修してもらえるように、必修や選択を指定しています。

次いで、(c)と(d)は、今後専門科目を履修する上での基盤となる「基礎学力を身に付けること」を意図しています。そのため、数学や物理・化学・生物などの学術基礎科目を履修してもらえるように、学科毎に必修・選択を指定しています。これらの学術基礎科目が、2年次以降の専門科目とどのようにつながっているかについては、各学科でカリキュラムマップが示されていますので、これを参考にしてください。
https://www.eng.tohoku.ac.jp/edu/curriculummap-ug/curriculum-ug_2021.html

最後に補足になりますが、コース配属や研究室配属については、学科毎に方針や方法が異なりますので、これに関するご意見やご質問は各学科の教務委員会にお寄せください。

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