【文学研究科 大学院(博士・後期)】
全学におけるエアコンの設定温度についてお願いがございます。
設定温度の下限の撤廃をお願いしたく投書いたしました。
現在東北大学では「地球環境と人類の持続可能な未来のために「東北大学グリーンゴールズ宣言」を令和3年7月に宣言し、大学キャンパスのカーボンニュートラルの推進に取り組んでいます。その中の節電への取り組みのひとつとして、室温28℃の徹底が求められております」とのことですが、これについて納得がいかないため、再度意見・要望させていただきます。
まずなにより、室温28度や冷房温度25度では、高湿度においては快適とは言えず、熱中症リスクが増加すると思われます。日本生気象学会「日常生活における熱中症予防指針Ver.4」(2022)による日常生活における指針においても、28度以上は熱中症の厳重警戒、25度以上でも警戒となっております(https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt.php)。カーボンニュートラル推進は全世界的な問題であることも承知していますが、その結果学生の研究活動が阻害されるということは、研究機関である国立大学法人東北大学としては不適切な行動だと思われます。更に言うならば、研究室が日向方向の場合、強い日差しが入ってくることもあり、冷房25度であっても窓側はより暑くなっていますし、快適な温度感覚は人によって違うため、設定温度25度では暑すぎて頭が働かない者も存在します。
次に室温28度の意義についてです。現在多くの企業、研究機関を問わず室温28度設定が推奨されていますが、この数値に科学的根拠がないことはクールビズ導入時に環境省の担当課長であった盛山正仁議員自体も認めています。室温28度に徹底する意義はあるのでしょうか。あくまで東北大学は研究機関である以上最優先するべきは研究であり、そのためには研究活動を行う教員や学生が快適に過ごせることが第一であると思われます。その中で室温28度にこだわる意義はどこにあるのでしょうか。
最後になりますが、設定温度25度というものが実は全学で徹底されているわけではないことも問題だと思われます。医学部に所属する研究室では温度制限がなく、設定温度も20度まで下げられます。これではまるで、東北大学に多額の資金を流入させることができる医学部は優遇し、そうではない非生産的な文学系は冷遇すると捉えられてもおかしくありません。だからといって医学部の設定温度を25度にするというのは全く非建設的であり、求めるものは全学での設定温度の下限の撤廃です。
昨今の電力需要の逼迫などで東北大学としても辛いところがあることは十二分に理解できますが、本学の伝統である「研究第一」を履行するためにも、快適な研究環境を整えていただきますよう付してお願い申し上げます。
【施設部電気・環境マネジメント係より】
平素より節電に取り組んでいただき、ありがとうございます。
また、この度は貴重なご意見をいただきありがとうございます。
お寄せいただいたご質問は、夏季の節電における室温設定に関するものですが、
居室の場所や環境により、室温が高くなる場合は、熱中症予防に留意し、
教育研究活動などに支障がない範囲で空調による適切な温度管理をお願いします。
なお、ご質問の室温設定については、学校保健安全法における学校環境衛生基準により
居室内の温度は「18℃以上、28℃以下であることが望ましい」とされています。
特に夏季と冬季の期間においては、エネルギーを使用する割合が大きいため、
国全体で節電の取組みを実施しています。
引き続き、ご協力をよろしくお願いいたします。